日産婦での初めての発表と岡山の思い出(専攻医)
2025.6.2
2025年5月23日から25日に岡山県で開催された、第77回日本産科婦人科学会学術講演会(日産婦)に参加してきました。
今まで学会発表の経験はありましたが、日産婦での発表は初めてでした。
奈良に住む私にとって、岡山は遠すぎず、旅行と言うより少し足を伸ばした遠出という気持ちで向かいました。
これは余談なのですが、新大阪駅から新幹線に乗った際、自分の予約した席まで移動する間に声をかけられ顔を上げると、前日夜まで一緒に働いていた、同じチームの指導医の先生がいらっしゃって、とても驚きました。
病院や新幹線の車内のここまで一緒になるとは、と笑い合ったのは良い思い出です。
到着した岡山駅にあった液晶広告に、日産婦のポスターがあり、いよいよ始まるのだなと気分が高まったのを覚えています。それに加え、あちこちに広告が掲載されていました。夜ご飯を食べにお店に向かう際に乗った路面電車にも、広告が吊られており、規模の大きさを感じました。

岡山では様々なご飯をいただきましたが、1番印象に残っているのはお寿司屋さんでいただいた「ままかり」です。ままかりは、正式和名はサッパと言う、銀肌の小魚です。あまりのおいしさに、「ママ(ご飯)」が足りなくなり、漁師が隣の家に「借り」に行ったというエピソードから、岡山では「ままかり」と呼ばれ親しまれているそうです。瀬戸内海沿岸や有明海沿岸を中心とした西日本で水揚げされるようですが、そのほとんどが岡山で食されていると言われています。
今まで食べたことは無い魚でしたが、さっぱりした味わいで美味しく、また岡山を訪れた際はぜひ食べたいなと思っています。

私の発表会場は、屋外テントと事前に知らされていましたが、イメージが湧かず青空の元で発表なのではと思っていました。しかし、いざ着いてみると、四方が覆われた巨大なテントの中に会場があり、採光が良く、開放感がありました。

発表には、複数の上級医の先生が来てくださっており、とても心強かったです。また、医学生フォーラムに参加する学生や、産婦人科に興味のある初期研修医の先生も発表を聴きに来てくださいました。
私は今回、卵巣希少がんのセクションで発表を行いました。今回経験した症例も、報告されている特徴を示すような典型的な症例であり、希少がんの症例蓄積として意味のある発表になったのではないかと考えます。座長の先生から頂いた質問にも自分なりの考えを回答できたため、準備と練習を行ってきた成果を出せたのではないかと感じています。

また、他大学で同じ腫瘍について発表されている先生がおられ、同様の腫瘍について違う視点からの考察を拝聴し、理解が深まりました。
そのほか、学会にて興味のある公演や発表を拝聴し、最新の知見を様々知ることができたため、とても有意義な学会参加となりました。