令和7年度 日本卵子学会研究助成 採択のご報告
2025.11.16

このたび、令和7年度日本卵子学会研究助成に当研究室の研究テーマが採択されました。ここに謹んでご報告させていただきます。
我々は、当ホームページの「研究の紹介_生殖医療」でもご紹介している通り、【卵巣内の卵子を守る】ことを目標に、日々研究を進めております。遺伝的な要因、抗がん薬の使用、そして子宮内膜症などの疾患により、卵巣内に貯蔵されている卵子(原始卵胞)が早期に失われてしまうことがわかっています。特に子宮内膜症の患者様においては、この卵子数の早期減少が生殖補助医療 (ART) の成功率を低下させる原因の一つとなっていますが、その詳細なメカニズムは未解明であり、有効な予防法・治療法はまだ確立されていません。この喫緊の課題を解決するため、我々は【抗アンドロゲン作用を用いた子宮内膜症からの次世代卵巣保護戦略】を研究テーマとして掲げ、精力的に研究に取り組んでいます。
今回、日本卵子学会の研究助成に採択されたことは、子宮内膜症に関連した不妊症に対する、全く新しい治療戦略として、我々の研究が学術的にも大きな期待を寄せられている証であり、奈良県立医科大学の生殖医学研究における重要なステップアップと感じております。
患者様に我々の研究成果を一日でも早くお届けし、将来的な治療の選択肢を広げられるよう、これからも研究室一同、日々精進してまいります。引き続き、皆様の温かいご支援をお願い申し上げます。